水の硬度が紅茶の味を左右する!軟水と硬水で飲み比べてみると…?

紅茶の品質を決めるクオリティーシーズンとは?今が旬のおいしい紅茶はどれ?
2025年4月19日
紅茶の品質を決めるクオリティーシーズンとは?今が旬のおいしい紅茶はどれ?
2025年4月19日

皆さん、こんにちは。ライターのhpuriです(^∇^)

つい先日まで暖房をつけていましたが、ここ数日は冷房が必要な暑さになり困惑しています。
まだ4月ですが、早めに熱中症対策を始めた方がよさそうですね。

 

そろそろ水出し紅茶がおいしい季節…ということで、今回のブログは水出し紅茶の“水”がテーマの内容をお届けします。

紅茶を淹れる水の硬度は、紅茶の仕上がりに大きく影響します。
今回は、軟水と硬水で淹れた紅茶の飲み比べをしていこうと思います。

「紅茶を軟水で淹れるのか、硬水で淹れるのか…」と、迷っている人は参考にしてくださいね!

 

 

 

●水の硬度って?軟水と硬水で何が違うの?

 

水の硬度とは、水1000mlに含まれるカルシウムとマグネシウムの量を表した数値のことです。

水の硬度はWHO(世界保健機関)で基準が定められており、硬度が0~60㎎/Lを「軟水」、60~120㎎/Lを「中程度の軟水」、120~180㎎/Lを「硬水」、180㎎/Lを「非常な硬水」としています。

 

軟水と硬水では、味に違いがあるといわれています。

軟水はミネラル分が少ないため、まろやかで飲みやすい口当たりが特徴的です。
一方、硬水はミネラル分が多く、苦みのある味わいが特徴的です。

どちらの水がおいしいかは好みによるため一概にはいえませんが、一般的に日本人は軟水の方を好むといいます。
その理由は、一般的な水道水の硬度は60㎎/L程度だからです。

水道局では、おいしい水の要件として「10㎎/L以上100㎎/L未満」の硬度を掲示しています。

 

また、紅茶を淹れるのに適しているのは「軟水」の方だといわれています。
紅茶を淹れる水の種類については、別の記事も併せて参考にしてくださいね!

・過去記事:水道水で淹れる紅茶はまずい?軟水と硬水で紅茶の味が違うって本当?おすすめはどっち?
https://teatotal.jp/about-water-for-tea/

 

 

・参考文献:水道局「水の硬度」
https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suigen/topic/02

 

 

●軟水と硬水で紅茶の味はどう違う?実験してみました

 

私は普段、水出し紅茶を淹れる時は、国産のミネラルウォーターを使用しています。

今回、硬水で紅茶を淹れてみようと思ったのは、「国産紅茶の嗜好性について」という論文を読んだのがきっかけです。

この論文には、「外国産のダージリンは硬水での品質評価が高い」「硬水では和紅茶よりも紅茶の方が甘みが強い」という結果が記されています。

 

実際、紅茶で有名なイギリスやドイツの水道水は硬水なので、本場では硬水で淹れた紅茶が親しまれています。

私が普段飲んでいるのは、外国産の紅茶が大半を占めており、硬水で飲んだ方がおいしいのか?という疑問を抱き、実際に飲んでみることにしました。

実験に使用したのは、以下の2種類の水です。

・硬度27㎎/Lの国産ミネラルウォーター(軟水)
・硬度304㎎/Lの外国産ミネラルウォーター(硬水)

 

硬度が大幅に異なる2種類の水でダージリンティーを飲み比べてみたところ、次のような違いを発見しました。

<香り>
・軟水の方が茶葉の青々とした香りが強く出ている
・硬水で淹れた紅茶は香りが弱い

<味>
・軟水の紅茶は適度な渋み、コクがあり、かつすっきりと飲みやすい
・軟水の紅茶は緑茶のような風味がある
・硬水の紅茶は渋みが控えめ、水由来の苦みを感じる
・硬水の紅茶は青臭さが少なくあっさりとした味

<ミルクティー>
・軟水よりも硬水の紅茶の方がミルクに合う
・硬水のミルクティーは渋みやコクが強く感じられて非常においしい
・軟水のミルクティーはダージリンの青々しさが残る

以上のような結果になりました。

 

●【結論まとめ】水出し紅茶におすすめなのは軟水?硬水?

 

今回、軟水と硬水のミネラルウォーターで水出し紅茶を作り、飲み比べてみました。
水の硬度が紅茶の味を左右するというのは本当で、同じダージリンティーでも香りや味に大きな違いを感じました。

結論からいうと、水出し紅茶を淹れるなら、軟水の方をおすすめします。
軟水で淹れたダージリンティーの方が紅茶本来の香りがしっかりと感じられます。
また、渋みやコクのバランスが良く、ストレートでもおいしく飲めるのがポイントです。

ただし、紅茶の渋みを極力抑えたい方、青々しさが苦手な方は硬水の方が合うかもしれません。

 

硬水で紅茶を淹れると、なぜ渋みが抑えられるのでしょうか。

紅茶にはもともと苦み成分のポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールが水に含まれるミネラル分と結びつくと、抽出されにくくなり、その結果渋みが抑えられます。

そして、意外なことに、ミルクティーになると結論が反転しました。
今回、硬水で淹れたミルクティーをはじめて飲みましたが、コクの強さや飲みごたえに驚きました。

イギリスではミルクティーが一般的で、100%に近い割合の人が紅茶にミルクを入れるといいます。
実際に硬水でミルクティーを入れてみて、その事実に納得させられました。

おいしいミルクティーを飲んでみたい方は、ぜひ一度硬水で淹れてみてください。

・参考文献:国産紅茶の嗜好性について
https://www.kasei-gakuin.ac.jp/wp-tkg-u/wp-content/uploads/2019/03/57-22.pdf

 

 

●紅茶をおいしく飲むために、茶葉の品質にもこだわりましょう

 

水の硬度は紅茶の味を大きく左右しますが、同じくらい重要なのが茶葉の品質です。

高品質な茶葉は、適度な渋みを含み、紅茶のコクや甘みがしっかりと感じられます。

一般的にも、おいしい紅茶を淹れるための条件として、品質の良い茶葉や新鮮な茶葉を使うことが挙げられています。

ティートータルのダージリンティーは、最高級グレードの茶葉「FTGFOR1」を使用しています。
うま味成分がたっぷり含まれるので、ストレートティーはもちろん、ミルクティーで飲むといっそうおいしさが際立ちますよ!

この機会に、軟水と硬水で飲み比べてみてくださいね。

【hpuri】

 

<参考商品>