紅茶にはボツリヌス菌の抗菌作用がある!食中毒対策に活用しましょう

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皆さん、こんにちは。ライターのhpuriです(^∇^)
6月に入り、いよいよ梅雨シーズンがやってきました。

 

これからの時期は気温や湿度が上昇するため、細菌が繁殖しやすくなります。
細菌の繁殖による食中毒のリスクが高まるので、衛生管理をしっかり行いたいですね。

お茶には抗菌作用がありますが、中でも紅茶は強力な抗菌作用をもつお茶で知られています。

 

紅茶には食中毒の原因になるボツリヌス菌への抗菌作用もあると言われているんですよ!

今回は、紅茶の抗菌作用やボツリヌス菌への抗菌作用についてご紹介していきます。

 

 

●梅雨の時期に気を付けたい食中毒の原因菌

 

6月~7月の梅雨の時期は、食中毒の原因菌が繁殖しやすいため注意が必要です。

梅雨の時期に気を付けたい食中毒の原因菌には、以下のものが挙げられます。

・ボツリヌス菌
・サルモネラ菌
・カンピロバクター
・黄色ブドウ球菌
・ウェルシュ菌
・0-157

このうち、ボツリヌス菌は神経系に影響を及ぼす毒素を発生させるため、危険性が高いといわれています。
ボツリヌス菌の毒素が含まれる食品を摂取すると、ボツリヌス菌食中毒にかかる可能性があります。

ボツリヌス菌食中毒の初期症状は、吐き気や嘔吐、下痢などです。
重篤な神経症状を起こすこともあるため、各自治体でも注意喚起がなされています。

ボツリヌス菌は熱に強く、120℃で4分程度加熱しないと死滅しないため、常温でも繁殖する菌です。
酸素が少ない環境で繁殖するので、密閉した容器で食品を保存する場合、冷蔵保存しないと食中毒が発生しやすくなります。

参考文献:厚生労働省検疫所「FORTH」ボツリヌス中毒症 (ファクトシート)
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2018/02060936.html

 

 

●紅茶は緑茶よりもボツリヌス菌への抗菌作用が強い!?

 

日本大学薬学部の研究によって、紅茶が緑茶よりもボツリヌス菌への抗菌作用が強いことが明らかにされています。
その理由は、紅茶の発酵過程で生成されるポリフェノール・テアフラビンが、お茶に含まれるカテキンの殺菌作用を高めるからです。

お茶のカテキンや紅茶のテアフラビンは、ボツリヌス菌以外のさまざまな食中毒菌に効果が期待できます。
例えば、O-157などの細菌性食中毒原因菌に対しては、日常的に飲んでいる濃度のお茶(1ml)で1万個の菌を3~5時間で殺菌できるといわれているんですよ!

 

また、カテキンは胃酸に強いため、体内に摂取すれば大腸まで届きます。
そのため、食事中や食後にお茶や紅茶を飲むと、胃や腸管の中で殺菌作用が働き、食中毒予防に効果的です。

 

ただし、紅茶のテアフラビンは、ミルクに含まれるたんぱく質と結びつくと、殺菌作用が失われます。
もし、紅茶を食中毒予防で飲むなら、ミルクティーではなくストレートティーやレモンティーを飲むのがおすすめです。

 

参考文献:公益社団法人 静岡県茶業会議所ホームページ「お茶の効用を科学する https://shizuoka-cha.com/files/3113/8175/7618/10secrets_of_green_tea.pdf

 

●紅茶のボツリヌス菌への抗菌作用は研究で立証済み

 

紅茶のボツリヌス菌への抗菌作用は、日本大学薬学部の研究以外にもいくつかの研究で立証されています。

日本食品工業学会誌に掲載された論文では、以下の研究結果が発表されています。

・熱湯で淹れたストレートティーでは、ボツリヌス菌は死滅して毒素の発生もなかった

・紅茶のタンニンにボツリヌス菌の芽胞への抗菌作用がある

・紅茶は加熱処理をしなくてもボツリヌス菌を死滅させられる

タンニンの量が少ない煎茶では、ボツリヌス菌を死滅させるのに加熱処理が必要です。
これに対し、紅茶は加熱処理の必要がないとされており、ボツリヌス菌への抗菌作用の強さがうかがえます。

参考文献:茶ポリフェノール類のボツリヌス菌に対する抗菌作用
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1962/36/12/36_12_951/_pdf

 

 

●美味しい紅茶を飲んで食中毒対策をしましょう

 

紅茶は、ボツリヌス菌やO-157などの食中毒原因菌だけでなく、チフス菌やコレラ菌、赤痢菌、腸炎ビブリオなどの病原菌への抗菌作用も期待できます。

多くの細菌は高温多湿の環境で繁殖するため、梅雨から夏にかけての暑い時期は特に注意が必要です。

緑茶やウーロン茶にも抗菌作用・殺菌作用はありますが、アレンジしやすい点が他のお茶とは違う紅茶の魅力だと思います。

氷をたっぷり入れたアイスティー、酸味のあるレモンティー、ドライフルーツを入れたフルーツティーなど、さまざまな楽しみ方があります。
甘くして飲むことができるので、お子さまにも好まれやすいです。

殺菌作用の相乗効果を高めるには、アップルやパッションフルーツ、クランベリー、梅などのフルーツとの組み合わせが効果的です。

紅茶は抗菌作用が高いことから、生水が飲めない国にとって貴重な飲み物とされています。
おいしさだけでなく安全性も高い紅茶が、世界中で親しまれていることに納得ですね。

皆さんもぜひ、おいしい紅茶を飲んで食中毒対策をしましょう!

【hpuri】

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